スポーツトレーニングジムの種類

スポーツトレーニングジムの種類
スポーツトレーニングジムの種類には、色々な区分の仕方がありますが、もっともわかりやすい区分方法として、「トレーニングの目的・スタイル別」に大きく6つのカテゴリに分けてみました。それぞれの特徴と、向いている人のイメージも併せてご覧ください。
カテゴリ | 代表的なジム例 | 主な特徴 | 向いている人 |
① 総合フィットネスジム | 月額制のスポーツクラブ(マシン+プール) | ランニングマシン・筋力マシン・プール・スタジオプログラムが充実 | 自分でメニューを組みたい/通い放題で健康維持重視 |
② パーソナルトレーニングジム | RIZAP、BEYOND、24/7 Workout、 チキンジム | 完全個室 × 専属トレーナーによるマンツーマン指導 | 効率重視で短期間に結果を出したい/初心者で不安が強い |
③ ファンクショナルトレーニングBOX | CrossFit Box、ファンクショナルスタジオ | ケトルベル・バトルロープ・自重を使った複合動作トレーニング | 競技パフォーマンス向上/日常動作の改善を目指す |
④ グループクラス型スタジオ | ヨガ、ピラティス、暗闇サイクル、ダンス系 | 少人数制または大人数の有酸素・ストレッチ・コアトレーニング | 仲間と楽しく/インストラクターの誘導で動きたい |
⑤ コンバット系・格闘技ジム | ボクシングジム、キックボクシング道場 | パンチ・キック練習+ミット打ち、体幹・シェイプトレーニング | ストレス発散/護身術+シェイプアップ両取りしたい |
⑥ スポーツ特化型パフォーマンス施設 | ゴルフアカデミー、野球バッティングセンター | 動作解析マシン、専門コーチによるフォームチェック | 競技力強化/技術向上に特化したトレーニングを受けたい |
この区分がわかりやすい理由:
- 目的志向型
「何のために通うか」がまず明確になる → 自分のゴールと合うジムを選びやすい - トレーニングスタイルによる違い
マシン主体/自重・道具主体/クラス形式…と、「何を使って」「どんな指導を」「どんな雰囲気で」行うかが一目瞭然 - ユーザー像がイメージしやすい
初心者向け・競技志向・仲間と楽しむ…など、自分の性格や好みに合わせてカテゴリ選択がしやすい
ご自身の最優先ゴール(健康維持、ボディメイク、競技力向上、ストレス発散など)を軸に、この6つのどこに当てはまるかイメージしてみると、通うジムの候補がぐっと絞りやすくなります。ぜひ参考にしてみてください!
各カテゴリーの特徴
上記6つのカテゴリーそれぞれについて、特徴や利用メリット・デメリット、向いている人のイメージを交えて解説します。
① 総合フィットネスジム
例: 大手スポーツクラブ(コナミスポーツ、ティップネス等)
特徴:
・月額会費制で通い放題
・ランニングマシン・クロストレーナーなどの有酸素マシン
・筋力マシン(チェストプレス、レッグプレス等)
・フリーウェイト(ダンベル・バーベル)
・プール/スタジオプログラム(ヨガ・エアロビ等)
- いつでも好きなだけ利用でき、コスパが高い
- マシン~プール~スタジオまで設備が充実
- 自分のペースでメニューを組める
- トレーナーの個別サポートは別料金の場合が多い
- 混み合う時間帯は順番待ちが発生
- まずは運動習慣をつけたい
- 幅広いメニューを自由に選びたい
- 低コストで通いたい
② パーソナルトレーニングジム
例: RIZAP、24/7 Workout、BEYOND、チキンジム
特徴:
・完全個室or少人数制でトレーナーがマンツーマン指導
・食事管理サポートプランがセットになっていることも多い
・回数制(2〜3ヶ月の短期集中コース)
- 正しいフォームを徹底指導、ケガのリスクが低い
- モチベーション維持・継続率が高い
- 最短で結果(体重・体脂肪率の変化)を出せる
- 月謝/回数パックが高額(相場:20~30万円/50分×16回)
- コース終了後の自己管理がやや不安
- 短期間で確実に成果を出したい
- トレーニング初心者で不安が強い
- 自己流ではなかなか結果が出ない
③ ファンクショナルトレーニングBOX
例: CrossFit Box、ファンクショナルスタジオ
特徴:
・ケトルベル・メディシンボール・バトルロープなど多彩な器具
・自重+道具を組み合わせた複合動作トレーニング
・高強度・全身を連動させるプログラム(HIIT要素あり)
- 日常動作やスポーツ動作のパフォーマンス向上に直結
- 短時間で心肺機能/筋持久力が鍛えられる
- 仲間と励まし合えるコミュニティ的要素
- トレーニング強度が高く、体力に自信がないとキツい
- フォームが崩れるとケガのリスクも
- アスリート・スポーツ愛好者
- 短時間集中で鍛えたい
- 仲間と競い合ってモチベーションを高めたい
④ グループクラス型スタジオ
例: ヨガスタジオ、ピラティススタジオ、暗闇サイクル(バイク)
特徴:
・インストラクター主導のレッスン形式
・少人数〜大人数のクラス予約制
・目的別プログラム(ストレッチ系/コア強化/ダンス系等)
- リズムに合わせて楽しく運動できる
- 初心者でもインストラクターの指導で安心
- 時間が決まっているので生活のリズムに組み込みやすい
- 自由にメニューを組めない
- レッスン開始時間に遅れると参加できない
- 仲間と楽しく運動したい
- 呼吸法や姿勢改善も同時に行いたい
- 強度よりも継続性・リラクゼーション重視
⑤ コンバット系・格闘技ジム
例: ボクシングジム、キックボクシング道場、総合格闘技(MMA))
特徴:
・パンチ・キックの技術練習+ミット打ち
・サンドバッグ打ち、シャドーボクシング、体幹トレーニング
・打撃動作で心肺機能&全身引き締め
- ストレス発散効果が高い
- 護身術としての実用性も
- 有酸素&無酸素を同時に鍛えられる
- 技術習得には時間と継続が必要
- ケガ(打撲・捻挫)のリスクもある
- ストレス発散しつつシェイプアップしたい
- 戦う動作を楽しみたい・学びたい
- 護身術や格闘技スキルを身につけたい
⑥ スポーツ特化型パフォーマンス施設
例: ゴルフアカデミー、野球バッティングセンター、ゴールキーパークリニック
特徴:
・動作解析(スイング解析、モーションキャプチャ等)を導入
・専門コーチによるフォームチェック・技術指導
・スポーツ別シミュレーターや専用マシン完備
- 技術習得の効率が極めて高い
- データに基づく細かい改善点提示
- 競技力を短期間で向上させやすい
- 料金が高め(1回数千~数万円が相場)
- トレーニング目的が競技に限られる
- 競技志向のアスリート・選手
- 技術向上に最大限フォーカスしたい
- データ解析など最新機器を活用したい
以上6カテゴリーの特徴を押さえ、ご自身の「何を・誰と・どう鍛えたいか」を基準に選べば、最適なジムが見つかります。ぜひ参考にしてみてください!
パーソナルトレーニングジムの歴史
ここでは「パーソナルトレーニングジムの歴史」について、初心者の方にも理解しやすいように、時代の流れに沿って段階的にわかりやすく解説します。
パーソナルトレーニングジムの歴史
【1】起源:アスリート向けの専属指導(~1970年代)
- 元々「パーソナルトレーニング」という考え方は、スポーツ選手やボディビルダーの専属トレーナー制度から生まれました。
- 特定の目標(試合、減量、記録向上)に向けて、1対1で専門家が指導する形式です。
- この時代はあくまでアスリート限定の世界であり、一般人がパーソナル指導を受けることはほとんどありませんでした。
【2】アメリカで一般層にも拡大(1980~1990年代)
- 健康志向やボディメイクブーム(アーノルド・シュワルツェネッガーやエアロビブームなど)を背景に、フィットネス文化が一般層にも広がりました。
- この流れで「個人に合わせて運動指導するトレーナー=パーソナルトレーナー」が登場し、フィットネスジム内で個別指導を行うように。
- 1980年代後半には、NASM(全米スポーツ医学協会)など専門資格の制度化が進み、トレーナー業が職業として確立し始めます。
【3】日本への導入と黎明期(1990年代後半〜2000年代)
- 日本ではフィットネス文化が欧米よりも10〜20年遅れて浸透。
- 最初は大手スポーツクラブ(例:コナミ、ルネサンスなど)の中で「パーソナルオプション」として登場。
- 2000年代には著名人のボディメイク指導をきっかけに知名度が上昇し始め、「人に見られるカラダ作り」が注目され始めました。
【4】専門型パーソナルジムの登場と拡大(2010年代)
- 2012年頃、ライザップ(RIZAP)のテレビCMで「結果にコミット」のフレーズが話題に。
- 「完全個室」「マンツーマン」「食事管理」のセットで、従来のスポーツクラブとは違う“短期集中・高価格”のビジネスモデルが一般層にも受け入れられるように。
- その成功を皮切りに、類似のパーソナルジムが急増(24/7Workout、ビーコンセプト、チキンジムなど)。
【5】多様化と低価格化、オンライン化(2020年代〜現在)
- パーソナルトレーニング市場は、都市圏を中心に成熟。
- 高額・短期集中型だけでなく、以下のような多様な形態が登場:
- 月額制・都度払いのリーズナブルなジム
- 女性専用・シニア向けなどニーズ特化型
- オンラインパーソナル(Zoom・アプリ等)
- 新型コロナウイルスの影響により、“自宅で受けるパーソナル指導”も普及し始めました。
まとめ:パーソナルトレーニングの進化
時期 | キーワード | 特徴 |
~1970年代 | アスリート専属指導 | 一部のプロ選手向け |
1980〜1990年代 | アメリカでの民間普及 | 一般人にも浸透開始 |
2000年代 | 日本での導入期 | スポーツクラブ内のオプションとして |
2010年代 | ライザップの成功 | 専門型ジムの大衆化 |
2020年代〜 | 多様化とオンライン化 | 月額制・女性向け・オンライン対応も増加 |
なぜ今、パーソナルトレーニングジムが選ばれているのか?
- 自分に合った指導で効率よく成果を出せる
- 継続のサポートをしてくれるトレーナーの存在
- 「健康・美容・機能改善・競技力向上」など目的の多様化に応えてくれる柔軟性
かつては「特別な人のためのもの」「短期集中ダイエット」というイメージでしたが、現在では、「健康管理の一つの選択肢」「より質の高い運動を求める人のための場所」として、その目的や形態も広がり、すっかり社会に定着したと言えるでしょう。
